直帰でとんぼ返り

ポケモン対戦に関するブログです。

【S30シングル・最終724位(1828)】積ませず詰ませるダイナネクロサイクル!

こんにちは、ショウゴと申します。
前期は最終的に結構納得する構築が組めて、(レートは伸びませんでしたが)順位は一応自己更新することができたため、記事に残したいと思います。


1.はじめに―構築経緯

前々期の終わりから前期中頃までは、使い慣れていたの構築を使っていました。
初めの頃は調子が良かったのですが、ワイルドボルトを持ったの存在と、何処からでも飛んでくる岩技により、ホウオウが動きづらく選出を抑制される機会が増えてきました。選出する禁伝が実質1体で、ダイマも出来ないとなると流石にパーティ全体のパワーが落ちてしまうため、構築を修正するきっかけとなりました。


①まず、考えなければならなかったのは、前々期より流行していた、ハピナス、ラッキー、トリトドン等をメタる絶対零度持ちへの対策でした。氷タイプで耐性があるポケモンも考えましたが、中々汎用性のあるポケモンは少なく、カイオーガピンポイント対策となってしまうのがイマイチでした(etc)。
そこで、汎用性を極力落とさずに、特性プレッシャー+上からの〈みがわり〉により試行回数を減らす方法で零度での崩壊を止めようと考え、『HDSムゲンダイナ』を採用するに至りました。

②次に、前々期でもお世話になった、などの物理ポケモンへの幅広い対応が出来、とも好相性の『HBテッカグヤを引き続き構築へと入れました。

③また、当初は完全な受け構築を目指していましたが、等一般的な受けポケモンでは対処が無理な物理禁伝が多すぎたため、敢えて受けに回らず「攻めながら有利サイクルを回せる」駒を探しました。その結果、あらゆる禁止伝説ポケモンの上から殴れて威嚇を撒きながらサイクルを回すことができるこだわりスカーフ持ちの『AS霊獣ランドロスがしっくりときたため採用しました。

④さらに、相手のがこだわり眼鏡型やメテオビーム持ちのアタッカーであることまで考慮するとでは対処が厳しいと思ったため、単純に重い相手の命の珠への選出抑制効果もありそうな『BDラッキー』を選択しました。

⑤ここまでの4体でキツそうだったのは、やはり環境トップ禁伝のだったので、ホウオウに代わる禁伝枠として後出しからでもザシアンに比較的安定しそうな『HB日食ネクロズマを採用しました。

⑥最後の枠には、などの禁伝や、などの物理氷・水タイプポケモンの対策として、『HBSミロカロスを組み入れて構築が完成しました。


相性補完の取れたを軸にサイクルを回しながら、「威嚇」「マジカルフレイム」「黒い霧」等で相手に能力upを"積ませず"、逆にこちらの「コスモパワー」「小さくなる」等の積み技により相手ポケモンを"詰ませる"動きも取れる、というコンセプトの構築となりました。



2.各個体紹介

下記各個体の「役割対象」欄には後出しからだけでなく、対面でのみ有利なポケモンも含んでいます。

【ムゲンダイナ】

ムゲンダイナ@くろいヘドロ(プレッシャー・おだやか)

234(148)-×( )-115( )-165( )-161(252)-164(108)

ダイマックスほう/マジカルフレイム/みがわり/じこさいせい

ぽけっとふぁんくしょん!

S−最速ウーラオス(S97族)抜き。
HD−残り(できるだけ高く)。
臆病C252カイオーガの冷ビが36.7 ~ 43.5%で確定3発。
臆病珠カイオーガの冷凍ビームが112 ~ 133(47.8 ~ 56.8%)で乱数2発(84.4%)。珠ダイアイスが68.8 ~ 81.1%。
臆病珠サンダーのダイジェットが48.2 ~ 57.2%(93.8%)。
C無振りラプラスのフリドラが乱数4発(69.1%)。
C無振りダイナのダイマ砲が49.5 ~ 59.8%で乱数2発(99.6%)。

特殊受け+ウーラオス対策も兼ねる型で、Sをウーラオス抜きまでに留めて余りをHDに回しました。
スカーフカイオーガの冷凍ビームを後出しから2耐えし、ダイマを切られた場合には上から〈じこさいせい〉〈みがわり〉〈マジカルフレイム〉を打つことで、受け流すことができました。
カイオーガが珠を持っていても1発では落とされないため、〈めいそう〉〈みがわり〉両持ちの型のカイオーガ以外には強く出られました。めいそう・みがわり持ちの場合には、トリトドンガマゲロゲ意識でサブウエポンに氷技を入れていることが多いため、今度はこちらのミロカロスを突破出来ないだろうと考えました。
零度対策という意味では、構築で重めのラプラスにも割と強めだったのも良かったです。
の並びにはほぼ選出していました。

役割対象:etc…


【日食ネクロズマ

ネクロズマ日@じゃくてんほけん(プリズムアーマー・のんき)

204(252)-177( )-196(252)-133( )-130(4)-87( )

メテオドライブ/アシストパワー/コスモパワー/あさのひざし

ぽけっとふぁんくしょん!

HB−特化。意地A特化ザシアンのA+1インファイトが41.6 ~ 49%ダメージ。鉢巻悪ウーラオスのあんこくきょうだを確定耐え(70.5 ~ 83.8%)。
D−臆病珠イベルタルの悪の波動を確定耐え。
ゴチルゼルの威力380、C+6のアシストパワーが、D+6の状態で23.5 ~ 27.4%ダメージ。
A−弱点保険発動後のA+2ダイスチルでACSイベルタルを確定1発。
C−コスモパワー6積みのアシストパワーで、HBポリゴン2を58.3 ~ 69.2%ダメージの確定2発。
S−S4振りゴチルゼル(65族)抜き。

欲張り両刀型のコスパ日食ネクロズマです。
5月に行われた「第1回ポケリーグオフ」の大会で準優勝された、みたらし様が使っていた弱点保険〈メテオドライブ〉〈アシストパワー〉の日食ネクロズマの型が強いと感じたので、参考にさせて頂きました。
いじっぱりザシアンを意識してHBに特化、物理・特殊両受けが出来る様に瞑想ではなく〈コスモパワー〉を採用してカスタマイズさせました。
竜舞型ネクロズマを受けにくるポリゴン2等を起点にコスパを積んでいき、弱点で攻めて来たところに保険発動により全抜を狙えるロマン型です。
鋼という優秀な耐性を持つタイプ、禁止伝説の数値の高さ、型の豊富さなどを活かして相手に圧力をかけられるところがこのポケモンの強みだと感じました。
また、ゴチルゼルからのエスパー技がタイプ相性上1/4ということもあり、対面は積み合いとして有利になるのは受けサイクル的にも良い点でした。

役割対象:etc…


【霊獣ランドロス

ランドロス霊@こだわりスカーフ(いかく・ようき)

165(4)-197(252)-110( )-×( )-100( )-157(252)

じしん/ストーンエッジそらをとぶ/とんぼがえり

ぽけっとふぁんくしょん!

S−最速。
最速スカーフ90族(カイオーガ)、準速スカーフ103族(ウツロイド)抜き。
A−H252ザシアンをダイアースで確定1発。
ASゼクロム地震で乱数1発(43.8%)。
HB特化ホウオウをストーンエッジで乱数1発(50%)。
CSムゲンダイナを地震で乱数1発(43.8%)。
ACSレシラムを地震で確定1発。

威嚇撒き+スカーフ蜻蛉返りで対面操作ができるサイクルの"潤滑油"であり、自らもダイマ適性のある万能選手です。
最速のザシアンや黒バドレックス、最速スカーフカイオーガ、竜舞を1回積んだ最速ゼクロム等、速い禁止伝説ポケモンの上から攻撃できる点が非常に強かったです。
また、電気と地面の一貫を同時に切れる優秀なタイプなため、相手の技選択を読んで無償交代できたこともありました。
相手視点はこちらのランドロスを止められるポケモンを用意したく、日食ネクロズマも併せてみられそうなポリゴン2エアームドをよく選出されますが、これらのポケモンには構築上有利なため、「受け構築+霊獣ランドロス(攻め)」という補完が優れていたのも良かったです。

役割対象:etc…


テッカグヤ

テッカグヤ@たべのこし(ビーストブースト・のんき)

204(252)-121( )-170(252)-127( )-122(4)-72( )

ヘビーボンバー/ギガドレインやどりぎのタネ/まもる

ぽけっとふぁんくしょん!


ガマゲロゲや霊獣ランドロス、日食ネクロズマなどのメタとしてS28で使用した型と同じHBテッカグヤです。
特性ビーストブーストでBが上昇するため、ダイマをきって相手を倒しながら能力を積めるのが強かったです。
ただ、対ランドロスについて、一般的なアタッカー型なら〈やどりぎのタネ〉から入れば余裕を持って対処できますが、流行りの〈みがわり+ビルドアップ〉型のランドロスだと逆にテッカグヤ側が起点になってしまうため、前ほど環境的に刺さりは良くなかったかもしれません。
それでも、地面の一貫を切れたり、宿り木で相手に負担をかけたり、水地面勢へ打つ草打点が持てたりする点は偉かったと思います。

役割対象:etc…


【ラッキー】

ラッキー@しんかのきせき(しぜんかいふく・ずぶとい)

326(4)-×( )-62(252)-55( )-157(252)-70( )

ちきゅうなげ/シャドーボール/ちいさくなる/タマゴうみ

ぽけっとふぁんくしょん!

BD−臆病珠カイオーガの雨ダイストリームが、43.5 ~ 51.8%で乱数2発(10.9%)。
控えめ黒バドのサイコショックが、35.8 ~ 42.3%で確定3発。
C−D4黒バドレックスに、シャドーボールが34.2 ~ 41.1%ダメージ。ダイホロウが52.5 ~ 64%で確定2発。

ダイマなし環境で猛威をふるっていた、あのラッキーが禁伝2体環境で帰ってきました。
〈ちいさくなる〉はカイオーガと同居し、キャッチしてコスパ・悪巧みしてくるゴチルゼルを逆に嵌めるために入れたのですが、特殊アタッカーのダイマックスに合わせて受け出し、〈ちいさくなる〉を積んでTODに持ち込む動きも非常に強力でした。
また、物理・特殊が分らないポケモンであるイベルタルやレシラムなどに対しては、ランドロスの先制蜻蛉返りから、このラッキーに繋げることでほぼ全対応ができました。
シャドーボール〉は構築単位で重い黒バドレックスを意識しての採用でしたが、対面でもあまり技を読まれなかったため使用感は意外と悪くなく、何より「ゴーストタイプに打点がある(ヌケニン等でも詰まない)」という安心感は大きかったと思います。

役割対象:その他特殊全般etc…


ミロカロス

ミロカロス@かえんだま(ふしぎなうろこ・ずぶとい)

201(244)-×( )-127(132)-121(4)-146(4)-117(124)

ねっとう/くろいきり/こごえるかぜ/じこさいせい

ぽけっとふぁんくしょん!

S−S4振り50%ジガルデ(95族)抜き。相手S-1の状態で、最速106族・準速121族抜き。
C−HD特化50%ジガルデに、こごえるかぜが31.6 ~ 37.2%で乱数3発。H252ホウオウに、ねっとうが31.2 ~ 36.9%で乱数3発。
HB−残りを出来るだけ高く(前記事参照)。

ジガルデ、ホウオウ、日食ネクロズマあたりの禁伝対策として、S26で採用していた調整と同じHBミロカロスを前期も使用しました。
相手の積みを無効化する〈くろいきり〉と、〈ねっとう〉〈じこさきせい〉を確定技として、残りの枠は対面時・交換時のどちらにも有利に働きそうな〈こごえるかぜ〉を新たに入れました。
このミロカロスも相当Sには割いているもののやはりS振りのジガルデは環境に多く、どうしても上から動かれるのが辛かったのですが、〈こごえるかぜ〉を入れることで相手のみがわりを壊しながらS逆転→上から再生or熱湯火傷→黒い霧…等の動きが取れ、中速の積みポケモンを詰ませることが可能になりました。
後はやはり、ガラルヒヒダルマやウオノラゴンといったお馴染みの高火力物理アタッカーや、カバルドンラグラージ等の〈あくび〉〈ステルスロック〉使いのポケモン、麻痺・火傷撒きをしてくるポケモンなどに対しても比較的安定した受けがこなせるため、「ランドロスの威嚇」と併せて幅広く相手をみられる性能が良かったです。

役割対象:etc…


3.主な選出、立ち回り

ザシアンオーガ・ホウオウオーガ→@1
黒バドザシアン・ザシアンイベル・ホウオウダイナ→@1
黒バドホウオウ→
黒バドゼルネ・ザシアンダイナ→@1
ジガルデホウオウ→@2
イベルネクロ→
ランドロスガマゲロゲ入り→@2
ゴチルゼル入り→

大体のメジャーな構築には「初手ランドロス」入りが安定するため、自然と選出機会が多くなっていました。ランドロス(素早さ判定でスカーフがバレることあり)と対面した相手は、①裏の有利なポケモンに交代してくるか、②そのまま突っ張るかの選択ですが、どちらにしてもこちらは蜻蛉返りが安定択になるかと思います。①の場合は裏の等のランドロス対策枠に強いポケモンへ交代すれば良く、②の場合はその相手を受けられるポケモン等)を着地させられれば問題ないからです。
サイクルを回しながら相手を少しずつ削り、全抜きできそうな場面となったら、ダイマックスをきっていくのが展開としては強いのかなと考えます。


4.成績、レンタルパーティ


5.おわりに−雑感

S30も最後まで戦われた皆様、お疲れさまでした!
愚痴っぽい話で恐縮なのですが、前期の最終日は平日で、普通に朝から仕事へ行き残業で20時頃まで働いた私は、帰宅後ヘトヘトで全く潜る元気がありませんでした…
特に社会人が働きながら最終上位を目指して戦うというのは本当に難しく、それを毎シーズンやっていて達成されている他の方々はただただ凄いなという感想しかありません。
今年の11月には大変楽しみなポケモンSVが発売されますが、次回作では負担軽減のためランクマッチのシーズンの区切り時間がもっと早くなれば良いなとは個人的に思っています。
正直、現環境では似たようなポケモンの対面が続きすぎていて、残り数ヶ月間の禁伝2体環境もこれ以上ガチにやるかどうか分かりませんが、次回作に向けて楽しむ程度には続けていくかもしれないです。

最後までご覧頂き、ありがとうございました!